ベルト式タンクでの現像手順


現像の写真

リールにフィルムを巻き付ける

 まず暗室を用意する。といっも押し入れのふとんの間など、真っ暗なスペースがわずかでもあればよい。フィルムのつるつるした面を外側にして、ベルトと一緒に手探りで、リールに巻き付ける。きつく巻くとフィルムとベルトが密着して、現像むらを起こしてしまうので、少しゆるいめに巻こう。巻き終わったらストッパー金具をリールにはめ、現像タンクに入れてふたをする。なお、後の処理はすべて明室で行う。


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現像液を入れる

 現像、停止、定着の各薬品はパッケージに書いてある説明書をどおり、水に溶かそう。特に気を付けたいのは、現像液の温度で20℃がベスト。現像液の入った容器を、お湯や氷水につけて温度を調節しよう。現像タンクにはまず現像液をいれる。途切れないようにさっと入れるようにしよう。


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現像液をかくはんする

 現像タンクにかくはんハンドルを差し込み、上から見て右回りにハンドルを回す。速度は4〜5秒で1回転するぐらい、最初の30秒は連続かくはんし、後は10秒回して20秒休むといった手順でハンドルをまわす。現像時間は2分30秒から4分ぐらいだ。フィルムの種類や、現像液の温度によって変わるので、あらかじめ現像剤の説明書を見て調べておこう。短すぎるより、多少長めの方が良いと思う。


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現像液を排出する

 所定の時間が経ったら、現像タンクをひっくりかえして現像液を排出する。現像液は1リットルで約40本の処理能力がある。貯蔵びんに入れて、保存しておこう。
 次に停止液を入れて20〜30秒かくはんし、同様に排出する。この液は再利用せずに捨てる。停止液は定着液に現像液が混ざって、定着液の品質が悪化するのを防ぐ役割があるが、数本のフィルムの処理しか行わない場合は省略してかまわない。


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定着作業を行う

 次に定着液を入れ、現像の時と同様にかくはんする。処理時間は4〜5分だが、これも少し長めに行ったほうが良いと思う。所定の時間が経過したら、現像タンクのふたを外して、リールを取り出し、きれいに処理できたか確認してみる。もし、フィルムに白い不透明な部分が残っている場合は、タンクの定着液に戻して2〜3分かくはんする。定着液も再利用できるので、処理が済んだら貯蔵びんに入れておこう。


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水洗いは充分に

 現像タンクごと流し台に置き、水道水を流しながら30分水洗いする。フィルムをリールからはずしてしまっても構わないが、丸まらないようにフイルムクリップなどの両端におもしをつけ、たらいなどで水洗いをする。乳剤面(光沢のない面)を傷つけないように注意すること。水洗いが済んだら水滴防止剤を入れ、やわらかいスポンジでざっと水きりをして、ほこりの少ない室内に、フイルムクリップで垂直吊るして乾燥させる。


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