暗室作業の手順


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薬品の準備する

 まず、薬品の袋に書いてある手順に従って処理液を作る。特に現像液の温度には注意。20℃ぐらいが適温で、低すぎても高すぎても、きれいに現像することができない。夏場はエアコンなどで室温を低めに調整する。冬場用には、バットを乗せるサーモヒーターや、ヒーター付きバットの使用をお勧めする。


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ネガをセットする

 ネガフィルムのプリントしたいコマを選び、光沢のある面を上にして、引伸機のネガキャリアにはさむ。写し出される画像は上下が逆になるため、ネガフィルムをさかさまにセットすると見易い。ここまでは明室で行うが、この後は部屋の照明を消して、暗室電球の明かりの下での作業になる。


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画面あわせをする

 ネガキャリアを引伸機本体にセットして、ランプをつける。画像が写し出されるので、引伸機のヘッドを上下して大きさを決め、イーゼルマスク(あらかじめ、プリントする印画紙のサイズに合わせておく)に画面を合わせる。


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ピント合わせをする

 引伸機のレンズにもカメラと同様に「絞り」が付いている。一般的な引伸用レンズの絞値は、F4.5からF22ぐらいまで調節することができ、数値が少ないほうに回すと画面が明るくなり、ピント合わせがしやすくなる。引伸機のピント調節用ハンドルを回して、ピントを合わせよう。とくに、大きく引伸しをする場合は画像が暗くなり、ピントが合っているかどうか分かりづらくなる。フォーカススコープ(写真)を使うと、便利だ。


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露光時間を決める

 レンズをF11ぐらいに絞り、露出計がある場合はそれで計って露光時間をきめる。無い場合は、適当な時間露光してテストプリントを行い、露光時間を調整する。カビネサイズで3〜4秒がめやすだ。


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印画紙をセットして露光する

 一旦、引伸機のランプを消し、印画紙をイーゼルマスクにセットする。裏表を間違えないように、また、歪まないように注意すること。セットできたら、所定の時間露光をする。


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現像処理

 露光が済んだ印画紙を現像液に入れる。気泡が付いていたり、端が浮上がっていたりすると現像むらになってしまうので注意が必要だ。裏返してサッといれ、ピンセットで軽く押さえて全体が沈んだら、すぐに表に返すと良い。印画紙の隅をピンセットではさみ、小刻みにゆらしながら、画像が出てくる様子を観察する。


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停止液に入れる

 画像が適当な濃度になったら、印画紙を停止液の入ったバットにいれ、現像がこれ以上進まないように停止処理をする。停止液に浸ける時間は10秒もあれば十分だ。 なお、大量のプリントをするのでなければ、この行程を省略していきなり定着処理をしてもかまわない。


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定着液に入れる

 次に定着液の入ったバットに移す。ここまで来れば部屋の照明を明るくして構わない。定着むらが起きないように、時々かくはんしよう。時間は30分ぐらいだが、これより長くても問題はない。


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水洗をする

 最近の印画紙は、中まで水がしみ込まない構造になっており、水洗い時間は30分もあれば十分だ。流し台などで、水道水を流して水洗いする。この時、印画紙どうしが密着しているとむらができるので、注意しよう。終わったら水滴防止剤をいれる。


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乾燥させる

 一枚ずつ洗濯ばさみなどで吊し、ホコリの少ない場所で自然乾燥する。出来上がった写真はネガといっしょに整理しておこう。


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