ホビ−ライフタイトル

モノクロ写真の楽しみ方(撮影編)

イメージ写真

 カラー写真全盛時代のなかで、今、モノクロ(白黒)写真が静かなブームになっている。ホビーとして本格的に・・・というよりも、ファッションとして楽しんでいる人も増えているようだ。このコーナーではモノクロ写真の撮影を取りあげることにした。



モノクロ用フィルムの写真

フィルムについて

 カラー写真には、カラーフィルムが必要なのと同様に、モノクロ写真にはモノクロ用フィルムが用意されている。写真専門店へ行けば、いろいろな種類のネガティブフイルムが並んでいる。かつてはリバーサルフィルムも存在したが、需要の少なさからか、なくなってしまった。感度は、カラーフィルムと同じく、ISO100から400ぐらいのものが使いやすい。現像やプリントにはモノクロ用の薬品や印画紙が必要で、街のプリントショップに出すと、処理できる現像所に送るため、日数がかかる。プリント代もカラーより割高だ。


セピア写真

新しいタイプのフィルムも登場

 コニカ(株)から発売されている「セピア」は、モノクロ画像のみを形成するカラーフィルムだ。普通のカラーフィルムと同じラインで処理ができるので、街のプリントショップでもOK。現像、プリント代も安上がりだ。カラー印画紙にプリントすると、その名の通りセピア色の写真になる。白黒印画紙の指定も可。


カラー写真との比較1

表現力のちがい

 パノラマモードで撮影したカラー写真(上)を、スキャナでコンピュータに取り込み、モノクロに画像処理してみた。カラー写真では目立っていた赤い傘を持った人物よりも、クラシックな洋館(美術館の建物)にまず目がいく、色のない世界だけに、カラー写真とは違った構図やテクニックが必要になる。また下の写真は人物のみをカラーにしたもので、コマーシャルフォトでよく使われる表現方法だ。


カラー写真との比較2

物体の質感を強調することもできる

 これは街で見かけたモニュメントを、デジタルカメラとモノクロフィルムを入れたカメラで撮影したものだ。レンズの焦点距離が違うので構図に多少差があるものの、モノクロ写真の方が物体のもつ形や質感を、鮮明に表現しているのが分かる。


フィルターの写真

あると便利なフィルター

 一眼レフカメラを使うなら、フィルターワークにも挑戦しよう。(株)ケンコーから発売されているSQフィルターシリーズは、いろいろなサイズのレンズに装着することができ、便利で経済的だ。左はPL(偏光)フィルター。ガラスや水面などの反射光を除去する効果、コントラストを高める効果がある。まん中はセピアフィルター。セピア調のカラー写真を撮るためのものだが、白黒撮影では光の量を減少させる効果があるため、バックをぼかしたい時や動きがある被写体を流したい時に使用する。右はオレンジフィルター。コントラストを高める効果がある。


むずかしいことはさておいて、撮影に出かけよう


ロケに行く

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98年5月号


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