こんにちは。あうくだの母です。夏のように暑かったり、秋口のようにひんやりとしたり、なんだか調子が狂いがちですが、皆様お元気でしょうか。我が家ではみんなそろって鼻風邪をひいています。あうくだの父(以下、父と記す)は春先の花粉症から引き続き鼻づまり状態で、非常につらそうです。ああ、またティッシュペーパー買わなくっちゃ。
この店で最初にアイスティーを注文したときのことは、いまでもはっきりと覚えています。氷をいっぱいに入れた大きなグラスとティーポットをお盆に乗せたウェートレスが私の横に立って「失礼します」と言ったかと思うと、ポットを頭上高くにふりかざし、はるか下にあるグラスめがけて紅茶を注ぎはじめたのです。紅茶はまるで糸のように細くなってグラスにふりそそぎ、少しずつ氷を解かしていきました。こうしてグラスになみなみと紅茶がいれられて、私の前に置かれました。
「ごゆっくりどうぞ」とウェートレスが下がっていってからも、私の目の奥には今しがた見た光景が焼き付いていました。高いところから、まるで滝のように流れおちる紅茶。私はひそかにこのアイスティーを「華厳の滝」と命名しました。
「‥‥あれがこの店の売りなのかなあ」と友達もびっくりした様子。そのあとは、ここでアルバイトするのはたいへんそうだとか、失敗してポットやグラスを割ったら給料から引かれるのだろうかとか、他愛もない話で盛り上がりました。
今でも、このアイスティーのいれ方は変わっていないようで、ウェートレスのみなさんは白いエプロンを紅茶色に染めながらがんばっています。ときどきウェーターがサーブしてくれることがあるのですが、このときはさらに圧巻です。長身のウェーターだとポットからグラスまで1メートル以上。1.2メートルぐらいはあるかもしれません。
先日、はじめて家族そろって「ココリコ」に行ってきました。「女の人ばっかりだねー」と父は居心地が悪そうでしたが、久しぶりに「華厳の滝」のパフォーマンスを堪能してきました。あうくださんもアップルパイに舌鼓。大満足の様子でした。