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カメの楽しみ方
昔から長生きする生物の代表に例えられるカメは、良い環境で育てると本当に長生きし、いつまでも友達でいてくれる。カメは池や海に棲む水棲カメと、陸上に棲む陸棲カメに大別することができる。今回は日本で最も飼育者の多い水棲カメ、アカミミガメ(ミドリガメ)の飼い方について紹介する。
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丈夫なミドリガメは飼い方も簡単
飼育方法は基本的に熱帯魚と同じである。しかも、カメは水質や温度に熱帯魚ほどうるさくないぶん簡単である。ペットショップで、カメと飼育器具を同時に購入してきてもかまわない。ショップでは、活発に動きまわる元気なカメを選ぶこと。また、健康なカメはきれいな目をしている。目に濁りがあるのはビタミン不足の証拠だ。そんなカメを販売しているショップは避けよう。
アイリスオ−ヤマから発売されているカメ飼育セット(写真)は、子ガメの飼育に必要な器具がすべてセットされており、店頭価格も1500円前後と安い。ともかく「カメを飼ってみよう」という方にはおすすめだ。ただし、容器が小さいので頻繁に水替えをする必要がある。アカミミガメは成長すると、甲羅の直径が20cm以上になる。カメが少し大きくなったら、大きめの水槽を用意してあげよう。
水棲カメ飼育のポイント
1.できるだけ大きな飼育容器で飼う。(水質が悪化しにくい)
2.ろ過器(フィルタ−) で良好な水質を維持する。
3.甲羅干しのための陸地と光源(太陽光、育成用電球、蛍光燈)を用意する。
4.適温維持につとめる。
(20〜27度、夏季は上がり過ぎに注意、冬季は熱帯魚用ヒ−タを使用すると便利)
5.バランスのとれた餌を与える。(市販のカメの餌でOK)
カメ水槽のセットのし方
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水槽に底面フィルタ−をセットする
水槽をよく水洗いしたら、底面フィルタ−をセットしよう。ショップで「鑑賞魚用セット」として販売されている水槽には上部式フイルタ−が付属しているが、これは水をほぼいっぱいに入れないと作動しないので、カメの飼育には適さない。水槽のサイズに合った底面フィルタ−を購入しよう。フィルタ−は水質の悪化を軽減し、水替えの手間も少なくしてくれる。
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砂利をひく
砂利は熱帯魚用として売られているものを使用する。カメはけっこう活発に穴を掘るので、飛び散って器具を壊さないようなものを選ぼう。これもよく水洗いして入れよう。また、カメには甲羅干しのための陸地が必要だ。水槽の一方に多く砂利を入れて、陸地になる場所を作っておこう。
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水を入れる
水は水道水で構わない。ただし鑑賞魚用のカルキぬき剤で、水中の塩素を中和しておこう。水温は摂氏20〜27度ぐらいが良い。またカメは水温が15度以下になると、餌を食べなくなって冬眠する。子ガメのうちは、熱帯魚用のヒ−タ−とサ−モスタットを入れて、冬眠させない方が安全だ。
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いよいよカメを入れる
フイルタ−やヒ−タ−、サ−モスタットなどの器具を作動させたら、いよいよカメを入れよう。カメは直接水の中に入れず、陸地の部分にそっとおいてやろう。最初は「手も足も出ない状態」だったカメも、しだいに新しい環境に慣れ、元気に動きまわるようになる。
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そのほか飼育に必要なもの
(1)テトラ・レプトミン:世界的な鑑賞魚用品メ−カ−、ドイツ・テトラベルケ社のカメのえさ。値段も国産えさの2倍ほどする。
(2)キョ−リン・カメのエサ:カメの必要とする栄養やビタミンをすべてふくんでいる。
(3)キョ−リン・ミニペット:金魚、幼鯉用のえさだが成分も似ており、カメもよく食べる。カメのエサが無くなった時の代用。ごはんつぶや煮干しも食べるが、栄養が偏るので、そればかりやらないようにする。
(4)ニュ−トラフィン・タ−トルコンディショナ−:飼育水の酸性化をふせぎ、悪臭の発生を押さえる。
(5)テトラ・コントラコロライン:熱帯魚ファンにはおなじみの塩素中和剤(カルキぬき)。液体なのですぐ効果を発揮する。
97年9月号